手先の不器用さ

障がい児
音母ちゃんのプロフィール
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音母ちゃん

職業:主婦、看護師
男の子2児の母。長男が知的障害。その他、自閉症スペクトラム、注意欠陥多動性障害、発達性協調運動障害も指摘される。
遊びの中で発達を促そうと独学で保育士免許を取得する。

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知的障害(療育手帳B判定)をもつ長男。手先の不器用さがあり、同年齢の子と同じように、はさみなどの道具を使ったり折り紙を折ったりが上手にできない。

ぜひ大人に体験してもらいたいのが、自閉症スペクトラム、発達性協調性運動障害の子がどのような感覚かという体験。その一つに軍手をつけて折り紙で鶴をつくる体験があります。ちなみにこの軍手は、ただの軍手ではなく、指先1cmの部分をミシンで縫ったものを使用してください。いかに折りにくいか、そして生活しにくいか。

手先が不器用だと、実生活でどうなるか。はさみ、はし、鉛筆などの道具を上手く使えない。
悲惨な事件例だと牛乳をこぼす、生卵を床に落とす、皿を割る、テレビを倒して液晶画面を割る、新築のIHコンロの操作部を壊す(手前に出てくる部分があるのだが出っぱなしで戻らない)など…。きっとこのくらいどの家庭もあるかもしれないが、尋常ではない数を彼はやらかしてくれている。「こぼれたー!」「壊れたー!」の声が聞こえると、未だに9割は長男の仕業です。

では、どうしたらいいのか。

この手先の不器用さの原因には感覚統合や運動機能の未熟さが指摘されています

遊びの中で手先の感覚を養う(シール張り、泥遊び、粘土遊びなど)こと、そして体全体を動かして感覚を養う(トランポリン、アスレチック遊び、バランスゲームなど)ことが大事です。
ついつい手先だけに着目しがちですが、運動機能の面においても、手先が不器用な子は体全体の動きがアンバランスだったり、体幹が弱かったりします。
人間の体は体幹が鍛わり、次に末梢(手先)が徐々に鍛わります。つまり、手先が不器用な子は、手先だけに注目せず、体全体の遊びを通して基礎をつくれるといいですね。

私の長男は医師の薦めで、5歳からスイミングをやり始めました。水泳は体の感覚も養えるし、体幹も鍛わる。そして気管支が弱かった長男には呼吸機能も鍛えるという一石二鳥ならぬ、三鳥でした。
ただ「続ける」って難しい。ここでも壁にぶちあたるわけですが、それについてはまたの機会に…。

結局、はじめのスイミングクラブでは障がい児もOKと言われ入りましたが、最終的には特性を理解してもらえず、本人が「行きたくない」と泣きわめくため、1年超でやめてしまいました。2年程あきらめてたけど、今は親子(障がい児と親)参加のリハビリクラスを導入しているスイミングクラブに楽しく通っています。リハビリクラスでは成人の方も隣で泳いでいて、各々障がいがあっても自分の目標に向かって一生懸命取り組んでいます。その姿のかっこいいこと。初めて見たとき感嘆しました。長男も、そのお兄ちゃんたちの真似をして、嬉しそうに泳いでいます。

まとめ
・手先の不器用さは感覚統合と運動機能が関係する
・体幹を鍛え、末梢(手先)を鍛えよう
 

感覚統合と運動について、書店でも本が並んでいるので、気になる方はぜひ読んでください。

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