知的・発達障害をもつ息子は小学4年生。特別支援級に通っている。
息子は週3回放課後等デイサービスに通所しているが、それ以外は大抵遊ぶ約束をして皆と一緒に下校してくる。
こどもが気楽に遊べるよう私はいつも我が家を開放するようにしている。そのためか、我が家は特別支援級の子がよく集まる。もっとも小学校高学年の男の子になってくると、家では物足りないから最近は結局、庭で遊ぶか公園に行くかだが。
昨日も自分のこどもたちが下校してくる15分前に同じ特別支援級の子が「あそぼー。」と呼び鈴を鳴らす。
息子たちが帰ってくるまで、その子の大好きな電車の話を聞いて待つ。
そして息子たちが帰ってくると特別支援級の4、5年生の3人と、うちの長男・次男を連れて近くの神社へ行く。
去年まではこどもたちだけではルールがわからなかったり、トラブルが発生することが頻繁にあったため、大人が混じって遊んでいたが、段々とこどもたちだけで遊べるようになってきた。
昨日もまあまあトラブルはあったものの、彼らもちゃんと成長している。
今日は同じクラスの特別支援級5年生の子のこと。
彼が初めてうちに遊びに来た2年前、何かあればすぐに「死ね」「ぶっ殺すぞ」「ぶん殴るぞ」と切れていた。
お節介な私は「そんな汚い言葉は使わない。本当に死んだらどうするの?○○君がそんな言葉使っているとおばちゃん悲しいよ。」と諭してきた。
もちろん私が彼と関わるのは放課後の極一部の時間で、家庭や学校生活、友達関係で沢山のことを学び、とげがなくなってきた。最近では皆を引っ張る存在になってくれている。
昨日も神社に行くと「すずめが死んでいる!!!」と教えてくれる。アリがたかっているすずめを見て皆は「気持ち悪い」と言葉を並べる。
「すずめが可哀そうだね。お墓を作ってあげよう。」と私が木の棒で穴を掘り始めると、他の子も一緒に穴を掘り始める。皆が動き始めた。すずめが死んでるのを見つけてくれた彼は率先して木の棒を何本かみつけ、まるでストレッチャーのように大切にすずめを運び穴のなかに入れてくれた。
皆で花を添え、皆が踏まないように周囲を小さな石で囲った。
「きっとすずめさんは喜んでるよ。皆ありがとね。」と手を合わせてお参りすると、彼も同じように真剣な顔をして「すずめさんが生き返りますように。」と手を合わせる。
すぐに「死ね」とか「ぶっ殺す」とか言っていた子が、小さな命を大切に思いやれるようになっていた。そんな姿に感動した。
特別支援級に通う子は周りからついつい誤解されがちだけど、とても素直な子ばかり。息子の成長はもちろんだけど、彼らの成長もまた嬉しく、ほっこりした気持ちになった。
皆が力を合わせ、お互い切磋琢磨して成長していくことを願う。