「きょうだい」の立場

障がい児
音母ちゃんのプロフィール
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音母ちゃん

職業:主婦、看護師
男の子2児の母。長男が知的障害。その他、自閉症スペクトラム、注意欠陥多動性障害、発達性協調運動障害も指摘される。
遊びの中で発達を促そうと独学で保育士免許を取得する。

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知的・発達障がいをもつ長男は小学4年生。

今日は「きょうだい」の話。
わざとひらがなで書いているが、「きょうだい」というのは障がい児・者の兄弟姉妹のことを指す。

長男は小学1年生の頃から特別支援級に在籍している。
今はかれこれ月日が経ち、元気良く学校に通っている。それは幸せなことだ。

しかし、数カ月前にさかのぼり、私と夫が悩んだのは、次男への長男の障がいの告知。
定型発達である次男が今年4月に小学1年生になる(なった)ため、兄は支援級、自分は普通級という環境にきっと疑問を持つだろう。

「どうやって説明しようか。」頭を抱える。

ちょうどその頃、長男の友達(同じ特別支援級の子や通常級の子)が数人、よく我が家へ遊びに来ており、それに交じって次男もよく遊んでいた。

まだまだ遊びが低年齢な長男は、皆が鬼ごっこの鬼を決める時に、ぼーっとしながら唾で口風船を作っていた。
彼の中では楽しかったのだろうが、さすがに皆の前でやったら「汚い。」と言われる。

「きったねー。」と周りから言われているところに、次男も長男を指差し楽しそうに「俺の兄ちゃんきったねー。」と大きな声で、気づいていない子に言いふらすように笑っている。

弟である次男には長男の味方に立ってほしいという思いが先行し、すぐに私は次男を怒ってしまった。

次男はお兄ちゃんは人と少し違うことにうっすら気づき始めていた。

次男の長男への関わりに悩み、「障がい児の兄弟」と検索した。
そうすると、現在入会しているきっかけとなった親の会が「きょうだい」についての勉強会を開くことを知った。

そこで当事者である「きょうだい」の方の生の声を聞いた。

「障がいを持つ弟もいじめられたが、それをかばった自分もいじめらた。」
「障がいをもつ兄弟であり家族という立場もあるけど、友達との関わりを失いたくないという思いもあり、どっちつかずで、自分の立ち位置に困った。」
「障がいをもつ兄弟は簡単なことで褒められるのに、自分は認めてもらえない気持ちになった。」
「家庭の第一優先は障がいを持つ兄弟だった。自分は二の次。」
「うつになった。不登校になった。」
「親は兄弟の障がいについてはっきりと説明しなかったから、関わり方がわからなかった。」と。

私はそこで、自分が次男に怒ってしまったこと、「きょうだい」への関わりについて悩んでいることを話した。

すると「まるごと認めてあげて欲しい」という答えが共通して返ってきた。

今現在、障がい児自身、そして母親へのサポートは浸透しつつあるが、実は「きょうだい」への心の問題へのスポットはなかなかあたらず、深刻化している

私と夫は、次男が入学するのをきっかけに次男へ長男の障がいについて話した。

ついつい長男に目が向いてしまいがちだが、「きょうだい」である次男にもちゃんと伝えたい。

長男のことも、次男のことも、お父さんとお母さんは大好きなんだよということを。


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