生きること

障がい児
音母ちゃんのプロフィール
この記事を書いた人
音母ちゃん

職業:主婦、看護師
男の子2児の母。長男が知的障害。その他、自閉症スペクトラム、注意欠陥多動性障害、発達性協調運動障害も指摘される。
遊びの中で発達を促そうと独学で保育士免許を取得する。

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私の人生の課題は「生きる」を追究すること。

なぜなら、生きづらさを抱えてたから。歳を重ねて少しずつ克服してきた。そんなつもりでも、また急に心が苦しくなってしまうときもやはりある。
でも、それは人間だから仕方がないのだ。

私の長男は知的・発達障害をもつ。彼の障害を受け入れるまで、健常に産んであげられなくてごめんねと自分を責めた。
どの時代の母も、いつだって、その子を尊重する。もちろん自分もそうだ。他の子と比べるつもりなんてない。だけど、いつの間にか皆と同じようにできないことが目につき、憂慮する。

でもある時、ふと気づく。当の本人はとても楽しそうなのだ。
自閉症スペクトラムのある長男は、物事への興味が偏っているが、逆を返せば好きなことがはっきりしている。特に「電車」に対しての愛は特別で、朝起きて発する言葉が「でんしゃー!!」なのだ。電車を軸に生きていると言っても過言ではないだろう。

あれは長男が5歳の時のこと。
高架下をくぐった際に電車が通りすぎた。音を聞いて「普通電車だ!!」と言う。「なんでわかるの?」と聞くと「普通電車、ゴトンゴトン。特急電車、ゴトンゴトン。」と答える。いやいや、母には同じように聞こえるぞ(笑)。
普通か特急かを音で判別した彼の能力は天才的だ。

私は学生時代、平均的になんでもやれた。だけど夢中になれるものはなかった。「優等生」のレッテルが張られ、皆はすごいと言ってくれるけど、苦しかった。自分の強みがわからなかった。自分の好きなものもわからなかった。本当の自分がわからなかった。「本当の私ってどこ?」「生きるって何?」て泣いていた。

長男は確かにハンディキャップはあるかもしれない。だけど、彼は大好きなものがあり、楽しく生きている。好きがあるってそれだけで素晴らしいこと。全部が完璧な人間はいない。

彼はたくさんのことを私に教えてくれている。

生きる」の答えは人それぞれ。そのままのあなたでいいんだよ。

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