高校生への講話~必ず自分の強みがある~

母の仕事
音母ちゃんのプロフィール
この記事を書いた人
音母ちゃん

職業:主婦、看護師
男の子2児の母。長男が知的障害。その他、自閉症スペクトラム、注意欠陥多動性障害、発達性協調運動障害も指摘される。
遊びの中で発達を促そうと独学で保育士免許を取得する。

音母ちゃんをフォローする

先日、母校へ職業ガイダンスに行ってきた。

看護師は何をやっているか、どうやったらなれるか。

今はインターネットが普及しているし、ほとんどの高校生はスマホを持っているから、調べさえすれば、どのような職業も概要については大体把握できる。

看護師に興味を持ってもらえたらいいなという思いと、もう一つ高校生という多感な時期だから伝えたいことがあって昨年から行かせてもらっている。

それは「生きるとは?」ということ。

私が生死に関わる仕事をしているからというのはもちろんだが、私自身が学生時代に生きづらさを抱えていたからだ。

私は高校で入学式宣誓と卒業式答辞をやった。
「両方やるなんて前代未聞だからね」と先生に言われ、周りからは優秀のように見えた私の心は空っぽだった。

笑っているのがつらい。

他者評価の中で生きる私は自分の本質がわからなかった。私って一体何?生きてるっ何?

そんな私は先生や親の敷いてくれたレールに生きていくだけで、自分の将来を想像することもできなかった。だけどそんな私にもあるきっかけが訪れた。

それは祖父の死。

祖父の死により、私はいかに自分が無知で無力かを思い知らされた。
自分は生きづらさを抱えているのに生きるということも死ぬということも何も知らないんだと気づかされた。
また大切な人がつらい時に今の私に何ができるのだろうか…何もできない。

そう思って看護師になった。

私は看護師になって、人生の先輩から生きるということを教えてもらっている。

人生の先輩に「生きるとは?」と、質問してみたらそれぞれ答えが返ってきた。 
「使命だよ」
「唯一無二の存在」と。
そして、90代のうつ病のおばあちゃんは目を輝かせてこう言った。
「最高の喜びだよ。生きてなければ悩めない。生きてなければ喜べない。」

看護師は与えるだけではなくて与えられるものもある。

そして、学生に何を伝えたかというと、さまざまな困難に直面する中で迷い悩むこともあるかもしれないが、「必ず自分の強みがある」ということ。
自分の得意なこと好きなものなんてないよと言う人も今は気づいていないだけ。
自分って何が得意なのかな?何をしていたら楽しいのかな?と、自分自身と向き合い輝ける場所を見つけて欲しい。そんなお話をさせてもらった。

終わると、「感動しました」と泣きながら教えに来てくれる子がいた。

それを聞いて私も励まされた。
少しでも私の想いが伝わったのならば幸い。少しでもこの子たちの勇気になれたなら幸い。

また来年もおじゃまします。

タイトルとURLをコピーしました